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2025/8/20 のスポーツ科学・運動生理学 新着論文サマリー(3件)
| [全文] TITLE アンデスリーフイアードマウス(Phyllotis属)における心臓重量の標高による変化と低酸素誘発性右心室肥大の抑制 |
登山 高所環境への長期的な適応は、低酸素による心臓への悪影響(右心室肥大)を抑制する可能性があり、これは高所登山における身体適応の重要性を示唆する.
設計 標高0mから6700m超までの異なる標高で捕獲された4種のアンデスリーフイアードマウス計216匹の心臓重量、右心室肥大の指標(Fulton's index)、ヘモグロビン濃度を測定し、さらに標高5000m超の2つの異なる高地集団(Ojos del Salado n=6, Llullaillaco n=4)のP. vaccarum計10匹の右心室の遺伝子発現を解析した.
全ての種で心臓重量と標高の間に正の相関がみられた(R2 = 0.29 – 0.62)が、Fulton's index(右心室肥大の指標)は標高と有意な正の相関を示さなかった.これは、心臓重量の増加が右心室肥大によるものではなく、左右心室の比例的な変化によることを示唆する.
最も広範囲に分布するP. vaccarumにおいて、標高5250mのOjos del Salado集団では右心室肥大の兆候が見られたが、同様に標高5070mのLlullaillaco集団では見られなかった.Ojos del Salado集団は登山者の残した食料に惹かれて最近高所に定着した可能性があり、Llullaillaco集団はより長期的な高所適応を示唆する.
右心室肥大が抑制されているLlullaillaco集団と、肥大が見られるOjos del Salado集団のP. vaccarumの遺伝子発現を比較した結果、278個の遺伝子が異なって発現しており(FDR < 0.1)、特に横紋筋構造、免疫プロセス、炎症反応に関連する遺伝子群が濃縮されていた.また、心臓の成長と発達に関わる遺伝子群(モジュールRV2)が右心室肥大と正の相関を示し(R2 = 0.42; P = 0.043)、そのハブ遺伝子であるJunctophilin 2 (Jph2)の発現変動が右心室肥大の抑制メカニズムに関与する可能性が示唆された.
実践 高所環境に順応するためには、急激な標高上昇を避け、時間をかけて身体を慣らすことが、低酸素による心臓への過度な負担(右心室肥大)を避ける上で重要である.
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| [全文] TITLE 地域在住高齢女性における身体的・心理社会的フレイル指標の口腔フレイル予測因子としての役割 |
登山 高齢登山者において、口腔機能の健康維持は全身の身体能力や精神的な健康を保ち、安全な登山活動を継続するために重要である可能性を示唆する.
設計 韓国の江華島に住む65歳以上の地域在住女性334名を対象に、2017年の健康調査データを用いて、身体的・心理社会的フレイル指標と口腔フレイルの関連性および予測的役割を評価した横断研究である.
口腔フレイル(咀嚼機能障害,口腔乾燥,嚥下障害,8本以上の歯の喪失のうち3つ以上に該当)がある場合、四肢骨格筋量指数(ASMM)が低い(調整オッズ比aOR 0.62, 95% CI 0.41–0.95)、BMIが低い(aOR 0.87, 95% CI 0.78–0.97)、孤独感がある(aOR 3.20, 95% CI 1.40–7.35)、認知機能が低い(MMSE-DSスコアが低い、aOR 0.90, 95% CI 0.82–0.98)といった身体的・心理社会的フレイル指標と有意な関連が見られた.
特に、4つの口腔フレイル指標のうち3つ以上に該当する場合が、全身のフレイル指標(ASMM,BMI,孤独感など)に対する最も高い予測値を示した(AUC値は0.7以上を維持し、Youden指数も高かった).
口腔フレイルのレベルが高いほど、身体的・心理社会的フレイルの指標(ASMM,BMI,孤独感,MMSE-DSスコア)も悪化する傾向が認められた.
実践 口腔機能の維持が全身の健康に繋がるため、日頃からよく噛んで食べることを意識し、定期的な歯科検診で口腔内の健康状態を確認する.
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| [全文] TITLE 2型糖尿病の高齢者における内在的能力とサルコペニアの関連:横断研究 |
登山 高齢登山者は、運動機能だけでなく、視覚や聴覚などの感覚機能を含む総合的な身体能力の維持が、サルコペニア予防と安全な登山活動継続のために重要である.
設計 台湾北部の地域在住2型糖尿病高齢者409名(平均年齢71.2±5.8歳)を対象に、2023年3月から11月にかけて内在的能力(IC)とサルコペニアの関連を調査した横断研究である.
サルコペニアの有病率は13.4%であり、サルコペニアのある参加者はサルコペニアのない参加者と比較して、内在的能力(IC)の障害ドメイン数が有意に多かった(p < 0.001).
サルコペニアのある参加者の70.9%が少なくとも1つのICドメインに障害を抱えており、最も一般的な障害は聴覚(42.1%)と視覚(13.2%)であった.
ICの障害ドメイン数が増えるほどサルコペニアの有病率が増加し(傾向のp < 0.001)、特に運動機能と感覚機能(視覚、聴覚)の障害がサルコペニアと関連があることが示唆された.
実践 定期的に自身の運動機能(例:片足立ち、椅子からの立ち上がり)や感覚機能(視力、聴力)をチェックし、少しでも低下を感じたら、専門家への相談や、それらの維持・改善を目的とした運動や生活習慣の改善に取り組む.
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